第87の皿 そこが議論のタネ、焼き餃子

友人知人が集まって、餃子パーティーを開いたとしたら。
一見、楽しそうだが、やがてそれぞれが好きな調理法を主張しだして、
侃々諤々、意見百出で、確実に紛糾しそうだ。
白熱の討議の様子を、ちょっと覗いてみよう。

 

まず、キャベツか白菜かで2大勢力に色分けされて、
にんにくを入れる入れない問題で、それぞれがさらに分派。
ところで、青菜はねぎ、それとも、にら?
しいたけやたけのこを刻んで入れたい?
え、叩いた海老を混ぜちゃうの?
焼くならやっぱり羽根付きがいいよねえ?
なに、水餃子? いやいや、蒸し餃子?
たれはどうするの? ラー油じゃなくて、ぽん酢?

 

結局、バリエーションが多すぎるのだ。
万一、入れる具材や調理法、たれに至るまで、
まったく同じ好みの持ち主が現れたら、それはきっと、運命の人。
もしくは、単に同じ屋根の下で暮らしてきた家族である。

 

「餃子は、自分の家で作るのがいちばん」というセリフを、
どこかのマンガで見た記憶があるが、その通りと思う。
もし、具材から調理まで自分好みのものが注文できる
餃子店がオープンしたら、大繁盛しそうな気がする。

 

焼き餃子

 

餃子の皮 40枚

 

〈あん〉※皮40枚分の量
豚ひき肉 300g
白菜 1/16切(みじん切り)
わけぎ 1束(みじん切り)
しいたけ 1/2パック(みじん切り)
たけのこ水煮・細切り 1/2パック(みじん切り)

 

〈あんの調味料〉
酒大さじ1/鶏ガラスープの素小さじ1/おろししょうが小さじ1/
塩少々/こしょう少々/ごま油小さじ2/片栗粉大さじ1.5/しょうゆ大さじ0.5

 

〈羽根付きの素=A〉
熱湯100cc/薄力粉大さじ1

 

しょうゆ・ラー油 少々

 

  1. 刻んだ白菜とわけぎと塩少々(分量外)をボウルに入れ、しばらく置いてから水気を絞る。
  2. ボウルに1と残りの食材、調味料を入れ、粘りが出るまでこね、しばらく寝かせてから、あんを皮で包む。
  3. フライパンに油(分量外)を薄く引いてから餃子を並べ、Aを鍋の底が薄く浸る程度まで、餃子に掛からないように静かに注ぎ、ふたをして弱火で10分ほど蒸し焼きにする。
  4. ふたを開け、中火で加熱して水分を飛ばし、焼き色を付ける。
  5. 焼き目を上にして皿に載せる。しょうゆとラー油でいただく。

 

ご覧の通り、我が家は、焼き餃子一択である。
にんにくやにらなどの刺激物を排除した、割とマイルドなタイプ。
野菜は白菜がベースで、しいたけとたけのこを刻んで入れる。
このやり方でしか作れないので、餃子パーティーの参加は辞退したい。