第88の皿 ホットな1年を、カレー・ヴルスト

今年は、戌年。
イヌと聞いて思い出される食べ物は、やっぱりホットドッグであろう。
この名前、フランクフルトソーセージをダックスフントに見立てて
「ホットドッグ」と説明を添えた新聞漫画から広まったという説がある。

 

この形状が生まれたきっかけは、ソーセージ屋の機転による。
熱々のソーセージをつかめるようにと貸した手袋を、
客がそのまま持ち去ってしまうことに悩んだ売り子が、
パンに挟んで提供することを思いついたのだとか。

 

パンと肉という好物同士の組み合わせとファストさが愛されて、
たちまちアメリカの国民食となり、年間消費量は1人当たり約60食も。
野球観戦との相性がことさらによく、
各地の野球場に名物ドッグが誕生している。

 

カレー・ヴルスト

 

ロールパン 1個
ソーセージ 小2本
キャベツ 少々(千切り)
ケチャップ 少々
カレー粉 少々

 

  1. キャベツを焼き、切り込みを入れたロールパンに挟む。
  2. ソーセージを焼き、ケチャップとカレー粉で和え、ロールパンに挟む。

 

その伝説のソーセージの売り子は、ドイツ移民だったと伝えられている。
そこで、焼いたソーセージの上にカレー粉とケチャップをまぶした、
ドイツの屋台料理「カレー・ヴルスト」をホットドッグに仕立ててみた。
炒めたキャベツも挟んだ、昭和の喫茶店風である。

 

ホットドッグという言葉は、アメリカでは
驚きや喜びを表す感嘆詞や、有能な人材、
あるいは目立ちたがり屋のたとえでもあるのだとか。
楽しい1年になりますように、願いを込めてかぶりついた。