第101の皿 ほんのりと、ピスタチオのクリームパスタ
我が住まいは、同じ沿線の2つの駅からほぼ等距離の位置にあり、
通勤の際には、行きは必ずAを、帰りはAとBを使い分けている。
Aは急行停車駅で、乗客は多くなるが利便性には替えがたい。
また、乗り換え駅Cと同じ右側の扉が開くのも、Bにない利点である。
東西に商店街が伸び、急行も停車するAに比べると、
隣り駅のBは非常に地味で、利用者もさほど多くない。
大ターミナルの始発駅から、Aよりも近くにあるのに、
「最寄り駅はB」と伝えても、ピンと来ない人も多い。
そんなBだから、逃げも隠れもしていないのに、
街全体が隠れ家のような気配を漂わせている。
ある平日の夜、駅近くのイタリアンレストランで、
珍しい素材を使ったパスタに出合った。
ピスタチオのクリームパスタ(2人前)
ピスタチオ 殻をむいて100g(+トッピング用に12粒ほど)※ひとにぎり分くらい
にんにく 小1かけ(刻む)
ショートパスタ 125g(ロングパスタでも)
オリーブオイル 大さじ1
白ワイン 大さじ4
コンソメキューブ 1個
粉チーズ 大さじ1
白ごまペースト 大さじ1
ココアパウダー 小さじ2
パスタのゆで汁 大さじ6
豆乳(もしくは牛乳) 300cc
黒こしょう お好みで
1. ピスタチオを乾煎りして、ブレンダーもしくはフードプロセッサーで細かく砕く。
2. オイルを引いたフライパンでにんにくに火を通し、香りが出たら1をあけ、調味料を入れてペースト状になるまで混ぜ合わせる。パスタのゆで汁を加え、トロリとするまでのばしたら豆乳を加えて温める。
3. ゆで上がったパスタを和えてから皿に盛り、トッピング用のピスタチオを載せ、黒こしょうを振り掛ける。
パスタソースの素材としては、ピスタチオは初めての味。
ほんのりとした甘みがクセになる。
実際のお店の料理はもう少し緑がかっていたから、
本当は薄皮も除くのが理想かもしれない。
パスタ以外の料理も大変おいしかったのだが、
食事の最初から最後まで、ついに貸切状態だった。
予約なしで入店したのだが、もし行かなかったら、
この日の収支はどうなっていたのだろう?と、ほろ苦い気持ちになった。