第63の皿 軽やかな自家製ピーナツバター
外食したら、ある料理がとてもおいしかった。
シェフにそう伝えると「実はピーナツバターを使っている」と教えてくれた。
この食材を使うイメージがない料理なので驚いたが、
早速マネしてみたくなるのが人情というものである。
しかし我が家は、ピーナツバターを常備していない。
買ってくればよいのだが、必要とする量は、ほんの少しだけ。
残ったものをパンなどですべて平らげるのはたやすいが、
ピーナツバターは何せ100gで640キロカロリー。
そんな危険なものに、家の敷居をまたがせるわけに行かないのだ。
少量だけ入手できないだろうかと、グーグル先生に聞いてみたら
「手作りすればいいじゃない」と返ってきた。
そんなに簡単に作れるものとは思っていなかったが、
さまざまな情報を組み合わせて少量用にレシピをアレンジしたら、
拍子抜けするほど簡単に出来てしまった。
ピーナツバター
ピーナツ 2つかみ
バター 25g前後(ホットケーキに載っているバター×3のイメージ)
メープルシロップ 小さじ2(なければ砂糖でも)
- ピーナツをフードプロセッサー(高速)に掛け、すり鉢でさらに細かくする(きな粉くらいに)。
- 室温に戻しておいたバターとメープルシロップを1と混ぜ合わせ、よく練る。
長い人生の中で、ピーナツバターを手作りする日が来ようとは夢にも思わなかったが、
家にある材料だけで、ある日突然とびきりのピーナツバターが出来てしまった。
たまの贅沢として買っておいた、千葉半立種の素煎り落花生を使えたのがよかった。
スーパーで売られているピーナツバターで、国産の落花生を使ったものなど、おそらくあるまい。
作りたてのピーナツバターは、口当たりがとても軽やか。
味がくどくないのは、材料が極めてシンプルだからだろう。
余計な添加物が一切入っていない自家製ピーナツバター、ぜひお試しを。
ところで、そのピーナツバターを使って作った料理は、
残念ながら外で食べたものとは少々隔たりがあった。
まだまだ改良の余地があるので、紹介はまたの機会としたい。