• 憧れの背番号のひとつは15

    いつの間にか4月も中旬で、桜もばっちり咲いていました。

     

    街中にあふれていた新社会人のみなさんも、
    少しずつスーツ姿が馴染んできたようです。
    最初は慣れないことばかりで戸惑うと思いますが、
    なあに、時間が経てばどうってことはありません。
    無理しない程度に頑張ってください。

     

    さて、今月のテーマは「背中」。
    「背中で語る」なんて言うこともあるし、
    なんだか男らしくて、頼りになる感じがする言葉です。
    残念ながら男らしさとはほど遠い世界にいる僕だけれども、
    いわゆるザ・漢のような人物に憧れがないこともない。
    なれるものなら、一度なってみたい。

     

    世の中にはたくさんの人が憧れるような、
    「背中で語る」を体現している、
    つまり理想の背中像みたいなものがあるとすれば。
    それはいったい誰が該当するのでしょうか。
    思い浮かぶ人はそれぞれいると思いますが、
    プロ野球が最近開幕したこともあって、
    僕が今一人選ぶならこの人でしょうか。

     

    元広島カープの黒田博樹(敬称略)です。

     

    20億を超える年俸を蹴って、古巣の広島に復帰した。
    というエピソードだけで、相当な男前っぷりがわかると思います。
    メジャーに行く前から好きな選手の一人でしたが、
    この日本球界に復帰してからは
    ますます「黒田かっこええなあ」と気持ちが高まりました。

     

    投球術もすばらしいものだったのですが、
    僕が何よりも好きだったのは野球への姿勢です。
    どんな時でも淡々と自分のやるべきことをこなして、
    チームを引っ張っていく。
    まさにエース。
    他球団ファンの僕から見ても、最高にかっこよかった。

     

    それと、メジャーに移籍した時、
    それまで日本でやってきた練習や調整方法を
    全てメジャー流に変更したのも凄いと思う。
    それまで結果を出していたやり方を、あえて捨てる柔軟さ。
    だがしかし、自分の良さや根幹の考えはブレない。
    いやもう、かっこよすぎません?
    頭が固くてブレブレな自分は見習わなきゃだ。

     

    黒田の背負っていた15番は永久欠番になりました。
    実はこっそり、ラストシーズンのユニフォーム、買っておいたんですよ。
    ひいき球団の選手のユニフォーム持っていないくせに。
    もったいなくて袋から一度も出していません。

     

    はたして、野球界を引っ張っていってくれる、
    次世代の黒田博樹は現れるのでしょうか。
    できれば、僕の応援している球団から出てきてほしい。
    そして僕を夢中にさせて、ユニフォームも買わせてほしい。

     

    …無理だろうな!

  • 限定を肯定

    日本人は「限定」に弱い、とよく言われます。

     

    僕もその例にもれず「限定」と書いてあるだけで
    思わず目をとめてしまう側の人間です。
    さして価値があるモノやコトじゃないと、頭ではわかってはいる。
    けれど、ついつい反応してしまうんですよね。
    こういう仕事をしているくせに随分チョロいなあ
    と自分でも思いますが、気になってしまうのだから仕方ない。

     

    元々は本当に価値があるものに使われていたのに、
    いまや、胡散臭さがつきまとう「限定」。
    僕の中では、けっこうネガティブな印象がある言葉でした。
    もしかしたら、世の中的にもそんなイメージなのかもしれません。
    ただ、ずっとネガティブな捉え方しているのもかわいそうですし、
    いい機会なので、ここいらでいっちょ肯定しておいてやろうかなと思います。

     

    まずは、ベタに限定品。
    粗悪な限定品もあるだろうけれど、
    ちゃんといい限定品だって当然あります。
    CD単体の通常版とDVD付き限定盤なら、
    そりゃ後者が欲しくなるというものです。

     

    タイムセールなんて、直接的に良さがある。
    たまに○天なんかを覗いた時にやってると
    得した気分になりますよね。

     

    あと、たとえば、漫画家や小説家の人とかは
    締切がないと作品が世の中に出ないですよね。
    締切って、ようするに期間の限定なわけで。
    つまり僕らが楽しみにしている作品は
    限定によって生み出されているというわけです。
    もっと言うと、限られた期間の中でつくるからこそ、
    おもしろくなっているのかもしれません。

     

    ちょっと変わったところだと、
    青春なんかも限定の賜物と言えそうです。
    限られた時期にしか存在しないからこそ、
    不思議なありがたさというか、価値が生まれる。
    もし青春が期間限定じゃなかったらどうなるでしょうか。
    いい大人になってからも
    「おれは青春真っただ中だ!」
    と言い続ける人がいたら、
    「そういうの、もういいから」としか思えません。
    実際世の中にはめちゃくちゃ沢山いそうですけども。

     

    桜だって、限定だから良い。
    年中咲いていたらありがたみが薄れてしまいます。
    卒業シーズンの感動も半減してしまうでしょう。
    というか、ずっと咲いているなんて、
    それはもはや桜じゃない別のなにかです。

     

    期間の限定=旬
    と考えることもできると思います。
    やっぱり、旬っていいものじゃないですか。
    逃したくないじゃないですか。
    旬のものは率先して食べていきたいじゃないですか。

     

    流行だっておんなじです。
    たとえ一時的なブームだとしても、
    チェックしておかないと話についていけなくなります。

     

    とまあ、半ばムリヤリに「限定」を肯定してきましたけど。
    あえて「限定」にのっかって楽しむのが吉だと本当に思うのです。
    だって、その方がおもしろいですからね。

     

    今回は、そんな感じです。

  • 雪に興味がなくなる日

    雪が好きですか?

     

    と質問されて心の底から「YES」と答える人って
    どのくらいいるのでしょうか。
    僕の勝手な想像ですが、おそらく、
    半分もいないんじゃないかと思います。

     

    子どもの頃は雪が好きだった。
    けれど、いつの間にかそこまで興味がなくなってしまった。
    そんな人、けっこういるのでは。

     

    雪国生まれということも関係しているかもですが、
    僕も子どもの頃は雪が大好きでした。
    冬になると「はやく雪が降らないかな」とワクワクしていたし、
    いざ降り積もったときには友達と一緒に外で遊びまくったものです。

     

    でも、いつの間にか雪にあまりワクワクしなくなった。
    むしろ、少しうざったく感じるようになっていました。
    具体的にいつからかは覚えていません。
    ある時を境に気持ちが変化したのです。

     

    いったい、いつ頃から雪への興味が薄れてしまうのか?
    この疑問を解決するために、数年前から
    僕は地元にいるイトコを観察していました。

     

    イトコは今年小学6年生になる男の子。
    好きなものはゲーム、ゲーム、そしてゲームです。
    今では現代っ子の鏡みたいな存在のイトコですが、
    昔は外でばかり遊んでいた活発ボーイでした。
    夏になると、外がどんなに暑くても大人(僕)をひっぱり出し、
    炎天下のなか延々とサッカーをやっていたりしました。
    冬になって雪が積もれば大人(僕)をひっぱり出し、
    雪遊びなどに興じていました。

     

    この子は、もう一生雪が好きなのかもしれない。
    雪を見てはしゃぐイトコを見ていると、
    そんな気がしてなりませんでした。

     

    しかし、その予感は外れることになります。

     

    今年の年始に、父方の里でイトコに会いました。
    2016年の暮れから暖かい日が続いていて、
    あいにく雪はまったく降っていませんでした。
    僕はなんとなくイトコに
    「雪降ってなくてつまらんね」と話しかけました。
    すると、イトコはスマホから目を離さずにこうつぶやいたのです。

     

    「ぜんぜん。雪降ってもジャマなだけやもん」

     

    一瞬耳を疑いましたが、イトコはあきらかにそう言ったのです。
    僕は「そうか」と曖昧な返事をしながら
    ついにこの時が来たか…!と思いました。
    たまたま、この時はゲームに熱中していて、
    他のことがどうでもよかっただけかもしれません。
    けれど、イトコが少しずつ大人に
    近づいていっているのを実感せずにはいられませんでした。

     

    来年の冬、同じ質問をしたらイトコはどう答えるのでしょう。
    いくらなんでも雪に対して冷めるの早すぎだと思うんで、
    せめてあと数年は雪が好きでいてほしいものです。

  • お正月とテレビについて

    少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
    おみくじで大吉をひいたところ、父親に
    「お前が大吉をひくなんて人生初じゃないか?」
    と煽られましたが、僕はあいかわらず元気です。

     

    年末年始は例年通り帰省していました。
    で、あのー、とり急ぎひとこと言わせてください。

     

    ピコ太郎、CM出すぎじゃないですかね。

     

    テレビをつけるたびに必ず見かけた(体感15分にいちど)のですが、
    いったい何社のCMに出ているのでしょう。
    しかも、全部PPAPのフォーマットを
    そのまま使用したものだから驚きです。
    あの一つのネタでここまで露出度が高まるなんて、
    さすが2016年のキーパーソンのうちの一人ですね。

     

    全国各地でCMがピコ太郎まみれだったのか。
    それとも、我が実家のある北陸だけの局地的現象だったのか。

     

    どちらかはわかりませんが、
    特にやることもなかったのでひたすらテレビを見る生活をしていました。
    あらためて思ったんですが、テレビって偉大なメディアですね。
    ここ数年ネットが力を持ってきて、
    もうテレビは終わりだ、なんて論調があったりもしましたが、
    そんなことはないんじゃないでしょうか。
    面白い番組はきっちり面白いですし。
    (相棒の新作と去年の再放送、両方見ちゃいました。
    久しぶりに見たらめちゃくちゃ面白かったです)
    なんとなくですが、キー局以外の番組に隠れた面白い番組ありそうですね。

     

    そういえば、初売りを見て回っている時に
    服屋の店員さんが言っていたのですが、これからは
    「ある特定の人物の趣向を全面に押し出したセレクトをするお店が強い」んだそうです。
    どんな服があるかと同じくらい、誰が選んでいるかが大切だそうで。

     

    これ、テレビにも同じことが言えるのかもしれないですね。
    どこにでもありそうな内容の番組より、多少偏っていても
    番組作ってる人の個性が全面に押し出されている番組のほうが見たいです。
    制作者別でまとめた番組表とか、あると便利だし、欲しいかも。

     

    と、そんな感じで2017年一発目はこのへんにしておきます。
    今年もどうぞよろしくお願いいたします。
    良いことがたくさん起きる一年になりますように。

  • フラグ

    “フラグ”が立つ、という言葉を知ってますか?

     

    元はコンピュータ用語で
    「特定の動作を行わせるための条件付け」
    という意味だったけれど、今は
    「ある事象や展開が起きる条件が成立した」時に使うのだそうです。
    例えば、ホラー映画などで殺人が起きた時に
    「こんな所にいられるか!おれは自分の部屋に戻るぜ!」
    などと叫び単独行動をとるヤツがでてきたら“死亡フラグ”が立ち、
    曲がり角で食パンくわえた異性とぶつかったら(そんなこと現実であるか?)
    “恋愛フラグ”が立つと言うらしい。

     

    この言葉が現在どの程度世の中に流通しているのかわかりませんが、
    ネットの世界ではそこそこ見かけるので、まあそれなりに浸透しているのでしょう。

     

    僕がこの言葉にはじめて出会ったのは、
    大学生の頃、隣に座っていた男2人が
    「それフラグじゃね」「フラグ立ってんじゃん」
    と楽しそうに喋っていたのを聞いた時でした。

     

    なにかの名前だろうか?
    立つというからには自分で動くの生物か?
    いや、朝市のようなもののことか?
    というか今食べてるラーメンマズ過ぎでは?
    こんなんで700円もとるなんて詐欺では?

     

    などと考えても、イマイチわかりません。
    このままではらちがあかないので、
    その後一緒に授業を受けた友人に質問することにしました。

     

    幸い、友人は“フラグ”を知っているようでした。
    そして、笑いながらこう僕に言ったのです。

     

    「フラグとは、つまりお前自身のことだよ」

     

    “フラグ”の意味は結局わからなかったけれど、
    馬鹿にされてるってことだけはハッキリとわかりました。

     

    あの時から、はや10年近く経ちました。
    “フラグ”の意味はさすがにもう知っていますが、
    先日発表された女子高生流行語大賞にあった言葉は
    ほとんど理解不能です。
    なんですか、卍(まんじ)って?BFFとは?
    まあでも多分、僕が不勉強なだけで
    “フラグ”のように女子高生の中では
    当たり前のように使われているんだろうなあ。

     

    と、そんな感じで今年最後の更新を締めさせていただきます。
    来年はどんな新しい言葉が生まれるのでしょうか。
    気が早いですけど、ちょっぴり楽しみですね。