空の日々

旧聞ではありますが。見ましたか?金環日食。
前日になってその気になって、日食グラスなるものを探してみたものの、
手に入るはずもなく、裸眼でチラ見して、その日は一日中目をチカチカさせていました。
天体ショーそのものにも感心はしましたが、
マンションの11階の踊り場から聞こえた、近所の子どもたちの歓声や
振り返った時に隣のマンションの窓に張り付いていた家族のパジャマ姿なんかに、
朝からおもしろいもの見たなという気持ちになりました。
普段あまり感じたことのない一体感。
ただでさえ慌ただしい朝、しかも月曜だったから尚更です。
どちらかというと、その風景の方を写真におさめたかった。

 

そして明けて翌日はあいにくの雨の中、東京スカイツリーオープン。
現在に至るまで、時間指定の入場制限や関連施設での大行列が続いているようで、
会社がある新橋からはそんなに遠くもないですが、
ふらっと行ってすんなり中に入れるのはまだまだ先でしょうか。
高いところ、好きなんですけどね。人ごみは好きじゃありません。

 

上の方の話題ばかりが続くのは、
うつむいてスマホばっかりいじってないで、
ゆっくり空でも見上げてみろ、という天の配剤かもしれません。
近頃本当に首や肩のこりがひどく、
スマホ通(スマホのエキスパート)でなく、スマホ痛に悩まされています。
ただの四十肩か五十肩でしょうけど。
どなたかいい整体を知っていたら教えてください。

 

それならば、と思って空ばかり見上げていると、
今度は一天にわかにかき曇り、あっという間に雨霰…、というのが最近の都内の空模様。
この間は竜巻注意報なんてものまで発令されていました。
長いこと東京にいますが、そんな警報は初めて聞いたような気がします。
いずれにせよ、突然の雷やにわか雨、大気が不安定な状態、
というのにもなんとなく慣れてしまいました。

 

スカイツリーみたいなでっかいもんつくってしまって、
空の上の方から、誰かが怒ってるんじゃないですかね。
ここ最近の、荒ぶる自然現象の数々は。
旧約聖書の「バベルの塔」のエピソードみたいに。
「同じ言語を持つ人類が神に挑戦しようと天にそびえる高い塔を建てたため、
怒りに触れ、人々は違う言語を与えられ、世界中にバラバラに飛ばされた」。
ネットの普及で、ことばをはじめとするいろんなボーダーがなくなっているわけだし。
何が起こーってもへーんじゃなーい♪と、結成20周年を迎えたミスチルも歌っています。

 

なんてなことを妄想しながら、空と手元と、
ついでに右ひじと左ひじを交互に見ていたら
あっという間に今年も半分、6月です。
「ウは宇宙船のウ」、ブラッドベリも亡くなりました。
残り半分、上の空のまま過ぎていきそうです。空っぽの心で。