つくづく、自分は独自性のある提案に弱いなあと思う。
先日ふらりと立ち寄った古着屋さんが、
まさにそんな独自性のある提案の仕方をしていました。
どんなふうに着ればよいか、ぐらいは他のお店でも教えてくれます。
けれど、このお店はそこだけに留まらない。
「このジャケットは必ず袖を腕の半分までまくって着てほしい」
「むしろシャツのような感覚で着てみてはどうか」
「細いパンツもいいけど、太いパンツが断然新しいと思う」
雑誌に載っている着こなし方とか、流行はもうガン無視。
とにかく、このお店が考えるオリジナルな着方をアツく提案してきてくれました。
それがおもしろくて、ついつい財布の紐が緩んでしまったのも
致し方ないと言えるのでないでしょうか。
うん、しょうがない。
僕が好きな小説たちにも、
よく考えたら提案が含まれているような気がする。
最近ハマっているSF小説なんて、
それこそ独自性のある提案ばっかりですよ。
なんかよくわからん最先端技術組み合わせて、
こんなにありえない世界観つくってやったぜ、どうだおもしろいだろ!
まるでどれだけ突飛なこと書けるか競走してるかのよう。
作者のドヤ顔が頭に浮かびます。
たしかにおもしろいんだけど、独特すぎて
全然わからんことも多いんだよなあ…。
独自性って冒頭で表現したけど、僕は結局
その人の人格が見えるようなものが好きなんだと思います。
他の誰かではなくて、≪自分たちが≫良いと思っていることや
おもしろいと感じていることを表現していて、それが伝わってくるようなもの。
そういえば「いいコピーには提案がある」とよく言いますね。
ああ、僕も自分の人格がにじみ出るような、
オリジナルな提案のあるコピーを書きたいなあ。