「2年前のコメント」
ライブの休憩時間。
スタジオでサークルの先輩と後輩がマイクを持って何やら言い合っている。
大学生のときブームになっていたフリースタイルのラップだった。
傍から見て韻を踏んでいるのはおろか、ちゃんと罵り合っているのか分からない対決だったけど、即興ギターのメロディとドラムのリズムに乗せてラップをしていた光景は今でも覚えている。
それがきっかけなのか、後々(ゆとりおなじみの)youtubeで見たらカッコよくてハマっていた。にわかのにわかではあるけど、ラップは好きで先日アメトークで「ラップ大好き芸人」を見たらその熱が再燃した。
番組を見終わった後も余韻に浸っており、youtubeで人気のバトルや、番組内で紹介された回を探して「なるほど、これはそういうシーンだったのか!」と2度楽しんでいた。
そうしているうちに、前に見たことがある動画に当たり、偶然にも2年前に自分が書き込んだコメントを見つけたのです。
「あ、こんな書き込みしてたんだ」と完全に記憶からは消えていたけど、
何よりもグッドボタン(いいね!のようなものです)の数が300以上ついていて驚いた。
今でもたまにコメントを書き込むが、こんなに高評価がついたのは初めてだ。
私の偏見上では、グッドボタンは新着の書き込みや大喜利要素強めのコメント、
もしくは動画の内容を汲み取ってわかりやすく意見を書くと高評価がつきやすい、気がする。
そう考えると、2年前に自分が書いたコメントは超普通で。
ざっくり言うと「ラップってかっこいいですね!」という新参者感溢れんばかりの内容だったので、ラップ好きの人からしたら「そりゃそうだろ」ってコメントだったと思うのです。
ですが、実際には違うのです。
多くの人がグッドボタンを押して、「それ分かる!」って共感してくれたのです。
2年越しに見たコメントになんだか感動しました。
実は前にも似たような体験があって、そのときはあややの動画を見ていたのですが(なぜあややかというのは置いておいて)、おすすめでハロプロ動画まとめが出てきまして(同じ事務所だからね)。
見たんですけど、そのときの衝撃たるや。こんなに歌が上手くて、踊れて、かわいいアイドルたちがたくさんいたなんてー!ってまさに雷打たれたんです。
思わず、「ハロプロってこんなにかっこいいんですね!」とまたまた新規感満載のコメントをしたのですが、思った以上にグッドボタンがついたんです。
ガチファンの人って怖いイメージが強かったので、意外と初心者に優しいんだってほっとしました。でも、それはラップもハロプロも共通して、日陰の時代がある程度長くあったからこそのウェルカムなやさしさだったのではないかと。
今でこそ、フリースタイルのラップもテレビで見るシーンは多いけれども、それまではアンダーグラウンドというか、知っている人だけが知っている狭い世界で。
アイドルを比較するのは好きじゃないですが、ハロプロもAKBグループの人気の影になっていたと思うし、母体こそ知られていても世間の注目が多かったとは言えない。
そういうどこかで、もっと陽の目を見てほしい!という愛するファンの人が多かったからこのグッドボタンがついたんじゃないか、と300くらいついたいいねを見て思ったのです。(勝手な想像ですが)
炎上も多いし、心無いコメントも絶えないSNSですが、こういう側面はすごく素敵だなと感じました。グッドボタンくれた人、どこかの知らんおっさんかもしれないけど、全員ハグしようぜ!っていうLOVE&PEACEな気持ち。
そういえば、ラップバトル見てると出演者もお客さんも男性しかいないというくらい男女比が分かりやすいのですが、女性でフリースタイルのラッパーっていたことあるのかしら。という素朴な疑問。写真はうどん。
おわり。