やらないことリスト

 

1年間の総集編が脳内で流れる季節が来ました。

みなさま、2019年はハッピーに過ごせましたでしょうか。

年末に近づくと同時に、自分の生誕祭も近づいてくるので

「今年やり残したことはあっただろうか」と、ふと考える時間が増えます。

 

 

私のスマホのメモ帳には、気になるものを書き留めておくページがある。

いわゆる、やりたいことリストのようなもので、

人からおすすめされた本、映画、音楽、お店などなど。

 

それとは別に、ツイッターアカウントのいいね欄は、

気になるイベントや新発売の化粧品やグルメ情報が載っており、

忘備録のような役割を果たしている。

 

またさらに、Youtube(毎回出てくるな)では、“後で見る”リストがあるし、

アマゾンプライムには、映画のウォッチリストがある。

 

こうして、さまざまなツールを通して、やりたいことリストは増えていく。

そしてこれらの半分くらいは、実際に見ることなく、行くことなく、一定期間を過ぎると

そっといいねを外している。もしくは、そのままリストに入ったまま時がたつ。

そうなると、むやみにメモをしたり、いいねをしないほうがいいのでは?と慎重にもなる。

 

そもそも、以前はこんなに気になるリストもやりたいことリストもなかったはずなのに、

今では毎日増えていく。いいことではあるが、自分で作っておきながら

いざ実行しようとなるともうお腹がいっぱいのような「また今度にしよう」

そんな気分になって、先延ばしになることも多い。

 

これが情報社会の弊害、「情報過多」っていうやつかもしれません。

SNSを開けば毎日、誰かが何かをおすすめしていて、それがバズっている。

だけど我々の1日24時間という限られた時間は1秒も増えない。

むしろ、そのSNSのアプリを開いて、囚われている時間でむしろ減っている。

入ってくる情報量と実際に実行する時間が全く見合っていない、そう思います。

 

現代人だからこそ、やりたいことはすぐにやらないと。

やりたいことリストは、一生やらないことリストになってしまう。

 

 

似たようなことを、「人生がときめく片づけの魔法」でお馴染みのこんまりこと、

近藤麻理恵さんの話で思い出しました。

NHKの番組に出演した際、彼女はこう言っていました。

「(モノを)捨てられない理由は2つしかありません。過去への執着と未来への不安です。」

 

例えば英語を勉強をしようと思って買った参考書。いつまでも手をつけずに家に放置されているとしたら、それは、参考書を捨てられないのではなく、いつか自分は英語ができるようになるかもしれない!という期待を捨てられないのだと。

 

やりたいことリストは、まだやっていないことなので、過去への執着ではありませんが、この未来への不安(=期待)にとても似ていると思いました。

 

いつかここに行こう、いつかこの映画観よう、いつかいつか…

 

すぐにやっておけるなら何も問題ありませんが、忙しい現代人にすべてのリストをこなす余裕はないとも思えます。

たまには、いいねをする前に「ほんとうに?」とちょっと立ち止まってみたり、

リストの断捨離をしたほうが本当にやってみたいことが見えてくるのかもしれません。

逆にやらないことリストを作ってみる、というのもありかもしれません。

 

皆さんも年末の大掃除と一緒に、やりたいことリストを整理してみてはいかがでしょう。

 

私はやりたいことリストの1つ、

吉田ユニ展に行けたので満足です。

 

おわり。