海が○○○○

普段は使わないような言葉の組み合わせが好きです。
例えば、数年前の宣伝会議賞グランプリの

 

部長が目にしみる。 (シービック / デオナチュレ男シリーズ)

 

単語と動詞の距離感が秀逸ですね。
「部長が臭い」と直球で言うより
伝えたいことがずっと理解できるし、チャーミング。
見た人の印象にも残りやすい。

 

このような独特な言葉の組み合わせ方は、
なにも広告コピーだけのものじゃありません。
映画のタイトルや歌詞でも使われています。

 

さて。今月のお題は「海」。
どんなことを書こうかな…とぼんやり考えていたら、
ふと、学生の時に見たジブリのアニメ『海がきこえる』を思い出しました。

 

正直なところ、どんな物語だったのかはうろ覚えです。
高知から上京してきた大学生の主人公が、
地元で同窓会に参加したりするうちに、
高校の頃東京から転校してきた女子との記憶を思い出す…
という内容だったような。

 

ジブリっぽくない(偏見)絵柄でめずらしく感じた。
自分も主人公と同じく地方から上京してきた大学生だった。
というのも見るきっかけだったと思います。
けれども、なにより僕が気になったのはタイトル。
「海」が「きこえる」って、どういうことだ?

 

おそらく「海」は主人公の地元・高知の海で、
地元を思い出すことを「きこえる」と表現しているのでしょう。
そんなに難しいことを表しているわけじゃない。
けれども、想像力を刺激するような響きがあるし、
ぶわーっと感情が広がっていく趣きがあった。
海よりは山に慣れ親しんで育った自分でも、
なんだか懐かしい気持ちになってくる。
当時の自分がどこまで思い至っていたかはわからないけれど、
とにかく強烈にぐっときたのは覚えています。
もしかしたら、タイトルの印象が強すぎたから、
物語の記憶があいまいなのかもしれません。

 

タイミングがあえば、
今年の夏に帰省した時は海でも見てこようかな。

 

そういえば、地球から海がなくなったらどうなるんですかね?
元は海底だったところから比べると、
人間が住んでいる土地は軒並み高地になってしまいますよね。
そうなると、気圧ってどうなるのか?
富士山やエベレストの標高がたいへんなことになるのでは?

 

というような完全な余談を最後にして、
今回は終わりにしたいと思います。ではまた。