映画
映画の宣伝文って、なんであんなに胡散くさいんでしょうね。
「全米が泣いた!」
なんてまさにその代表例で、なんかスケール大きくてごまかされそうだけど、
ここまでロコツに感動するってアピールされても困るっていうか。
そもそも、314,659,000人(2008年)全員がそんな簡単に泣くわけないでしょう?
ほんとうに泣かれても困りますし。
ちょっと前のことになってしまうんですが、
先日観た映画の宣伝文も、なかなか胡散くさい感じでして。
もうとにかくメッセージの規模がでかいんですよ。
「世界中が拍手喝采!!
世界中を、温かい涙とやさしい愛で包み込む、映画史上最高峰の感動。」
すごい。
全米をこえて、世界中ときた。
さすが有名な賞とってるだけはあるなあ。
でも、これ以上の映画が出てきちゃったら、どうするんだろう。
世界の上っていったら、もう宇宙しか残ってないですよ。
「全宇宙が泣いた!
太陽系をも越えて広がる、愛と感動のメッセージ!」
みたいな感じでしょうか。
いや、ああ、もうダメだこれ、めちゃくちゃB級感が漂ってるわ。
こんなの絶対ヒットしないよ。
イヤすぎる。観たくない。
話がズレました。
で、その観た映画がどうだったかっていうと、
これが予想外におもしろかったんですよ。
ここまで散々ネタにしてきたくせに、ねえ。
いまどき珍しい白黒&サイレント映画だったんですが、
声がある以上に感情移入できるっていうか。
世界中が拍手喝采するかはわからないですが、全僕的にはヒット。
『アーティスト』、おすすめです。