サウナ

サウナが苦手です。
せっかく入っても、すぐに熱くてイヤになってしまいます。
まあ、頑張ればそこそこは耐えられるんですよ。
でも自分から進んで長時間はいたくない。
とはいえ、大きめの銭湯に行くと大体入っちゃうので、
きらいってわけでもないのだと思います。
食べられるけど、そこまで食べたくはない。
そんな感じの食べものと同じ感覚でしょうか。

 

先日、友人と都内にある某温泉テーマパークへ行ったんですが、
そのときもサウナに入ることになりましてね。
どういう話の流れかはもう覚えてないけど、
「どっちがサウナに長く入っていられるか勝負」
をすることになったんですよ。

 

先程お話ししたように、僕はサウナが苦手なんです。
だから、勝負は受けたものの、
はやめにギブアップしようと考えてました。
ちなみに、友人はサウナ大好きっ子でして。
1時間ぐらい余裕とか言ってて、僕からすれば化け物ですよ。
もはや勝ち目はひとつもないのは明白。
へたに対抗して長時間いようものなら、
立ちあがれないほどフラフラになってしまい、
従業員を呼ぶはめになる。
それだけはなんとしても避けたい!

 

というなんとも後ろ向きな決意と共にサウナに入ったんですが、
もうね、入った瞬間から微妙につらいんですよ。
ここは熱帯かっつーくらいの蒸し暑さです。
いや熱帯以上だ、地獄だここ。
熱帯も地獄も行ったことないですけど。
苦しくて鼻で息を思いきり吸ったら、
鼻の奥が焼けるかと思うくらい熱くなったりして、
ああ、もう一刻も早く出たい。

 

そのうち頭がぼーっとしてきました。
この時点で僕は悟りましたね。
これはもう限界だろう。って。
限界は自分で決めるものだって誰かも言っていたし、
仕方ありませんよね。うん。
そういう意味じゃないってのは知ってますが、
冗談ぬきに意識が朦朧としかけてきたので、
そろそろリタイアしよう…。
そう思って友人のほうをむいたら

 

手を前で組んで、目をつむっていらっしゃる
そして微動だにしない

 

完全に銭湯、いや戦闘モードじゃないですか。
なんでこいつはこんなに真剣なんだろう。
あ、そうか勝負だからか。
いやでもまさかこんなにガチで挑んでるとは。
きっと、こいつはプロのサウナ師かなにかにちがいない。

 

いや絶対ちがう。
そんな経歴はこいつにはないはずだ。
っていうかそんなんどーでもいいから、
とにかくはやく出たい!
というわけで、完全戦闘モードの友人に遠慮なく出ることを伝え、
僕は晴れて自由の身となったのでした。
おしまい。

 

ちなみに、勝負はよくわからないうちにうやむやになってました。