第97の皿 令和の梅ジャム

2つの時代をまたいだ10連休が、国を挙げて施行された。
このスーパーゴールデンウイークで痛感したのは自身が
「まとまった時間が出来ても、特に何もしないタイプ」
だったと改めて気付かされたことである。

 

10日間で、外出は隣町への散歩2回のみ。
見事なまでに「通常の土日×5回分」として淡々と使い切った。
決して遠くない老後が思いやられる暮らしぶりに、
生活のメリハリを形作っている「労働」のありがたさを思う10日間だった。

 

そんな休暇の中、最低限の行動目標がたったひとつあった。
それは「以前に漬けた梅酒のびんを1つ空けること」。
5月と言えば、翌月には梅酒の仕込み時期。
平常では面倒な作業を成し遂げられる、絶好のチャンスだったのだ。

 

具体的には。梅酒のびんを空けたあとで残る梅の実を、ジャムに加工する作業である。
10連休にはうってつけ、というか、普段の週末ではとても手に負えない。
ここでやらずして何時やるか、というなかなかの苦行だ。
連休中でも「明日やろう」と先延ばし続け、連休終わりに近付いた日にようやく着手した。

 

 

梅ジャム

 

梅の実 1kg分

レモン果汁 大さじ1
砂糖 100g

 

1. 梅の実とひたひたの水を鍋で煮て〈沸騰後、中火10分〉、冷ましてから種を取る。

2. レモン果汁と砂糖を加え中火〜とろ火に落として10分、とろとろになるまで煮込む。

3. 火を止めて自然冷却して容器に移す。

 

 

新元号「令和」の出典は、「万葉集」の「梅花の歌 三十二首」の序文とか。
ジャムにした梅は、7年前の平成24年に仕込んだ梅酒の梅。
工程1で出た煮汁は、飲めば十分酔っぱらえる「梅酒茶」となる。
令(よ)き梅の香りで、和(やわら)ぎを楽しもう。