第93の皿 平成最後の・・・さんまとミニトマトのパスタ

慣れ親しんできた元号「平成」も大詰め。
残り1年を切った5月以降というもの、
何をしても「平成最後の」という枕詞(まくらことば)が
もれなく付いてくる事態となっている。

 

平成最後の夏休み、平成最後の運動会・・・は言うに及ばず、
平成最後の健康診断、平成最後の秋の彼岸の墓参り・・・
などなど、身近な出来事にも
「平成最後の」と付けるだけで、なにやら感慨深くなる。

 

とても便利で危険な言葉ではあるが、
旬の味覚にも、ついつい使いたくなる枕詞である。
言葉を置くだけで、取り返しが付かないほど
愛おしい食べ物に思えてくるから不思議である。

 

 

さんまとミニトマトのパスタ

 

さんま 2尾(半身におろし、3cm幅に切り、片栗粉を振る)
ミニトマト 10個程度(4つ割)
しめじ お好みで
エリンギ お好みで
貝割れ菜 1/2パック
大葉 1/2束(手で千切る)
にんにく 1かけ(みじん切り)

 

パスタ  200g

 

オリーブオイル 大さじ2
赤唐辛子 1本(種を除き、みじん切り)
こしょう 少々
しょうゆ 少々
パスタのゆで汁 大さじ8

 

1. オイルを引いたフライパンで、さんま、ミニトマト、きのこの順に焼く。
2. にんにくと赤唐辛子を香りが出るまで炒め、ゆで汁を入れて煮詰める。
3. ゆでたパスタと1を加え、しょうゆをひと回し。器に盛り、大葉と貝割れ菜を載せる。

 

 

さんまは、通常の年であっても、食べられなくなると
「今年の秋も終わった」と感じさせる、代表的な季節の味覚。
そんな好物が、平成の世ではもう二度と
食べられなくなったかと思うと、寂しさもひとしおである。

 

夏と秋の平成は、すでに完全終了してしまった。
平成に残された季節はもう、冬と春だけ。
食べ物に対する執着がますます深まりそうな、
平成30年の冬である。


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