第79の皿 背中合わせのベーコンとそら豆のパスタ
メニューに困った際に、冷蔵庫にあって欲しい食材が、ベーコンである。
じっくり炒めると、とてもよい味が出て、
野菜メインの料理でも満足度が上がるので、
スープに、炒めものにと、非常に重宝する。
語源由来辞典(gogen-allguide.com)によると、ベーコンの語源は、
ゲルマン祖語で「背」「背中」を意味するbakkon。
ここから、塩漬けにした豚の背やバラ肉の燻製をbahhoと呼び、
やがてフランス語でも英語でもbaconと言うようになったとか。
たっぷりの旨味は、炭水化物との相性がよく、
パスタを作る時にも、たびたびご登場願っている。
ベーコンの持つ塩分と脂で、味が決まりやすいのも、
お座敷が多い理由のひとつである。
ベーコンとそら豆のクリームパスタ(2人前)
ベーコン 50g(ブロック)(0.8mm角に)
そら豆 12個程度(3〜4房くらい・さやから取り出して包丁目を入れておく)
しめじ 1パック
にんにく 1かけ(みじん切り)
パスタ 200g
オリーブオイル 大さじ2
白ワイン 大さじ4
豆乳(成分無調整) 300cc
コンソメの素 1個
粉チーズ 大さじ1
パスタのゆで汁 大さじ8
白こしょう 少々
- そら豆を弱火で2分ゆで、ざるに揚げて冷まし、皮をむいておく。
- フライパンでベーコンをじっくり炒め、オイルを足してにんにく、しめじを炒める。
- 2に豆乳と調味料を加え、液体がとろりとソース状になるまで煮詰める。1を加え、ソースと和える。
- パスタをゆでる。ゆで上がる少し前に、フライパンにゆで汁を加え、乳化させる。
- フライパンでソースと和え、白こしょうを振る。
今は、春まっただ中。
うららかな陽射しが注がれて、植物が芽吹き、伸びてゆく。
皿の上でも、そら豆の旬ならではの緑があざやかで、
生命力あふれるシーズンの訪れである。
季節が変わる少し前に、小さな出逢いと別れがあった。
皆の背中を見ながら大きく育つよう願ったが、
遠ざかる背中を見送ることになった。
早春の日々のさまざまな思いが、いまだに脳裏をよぎっている。