第71の皿 夏のオアシス、冷製マヨパスタ

夏休みは、苦痛だった。

 

学校は決して好きではなく、登校しなくてよいのはうれしいが、
休みを渇望するほど熱中するものもなかったので、
何をして暇をつぶすか、朝が来るたびに考えなければならない。

 

今思えば、子ども時分の遊びの約束は、
たいがい教室で「今日遊ぼうか?」だった。
学校に行かない夏休みは、そうしたコミュニティが
一切遮断されるので、遊ぶのは近所の子に限られる。

 

だから、空き地(昭和の横浜にはゴロゴロあった)に行って誰もいなくて、
家まで訪ねても不在なら、その日はもう、することがない。
なにせ、固定電話しかない時代で、さらに「呼び出し」も多かった時代である。
※「呼び出し」がわからない人は、周囲の大人に聞いてみよう。

 

交友関係に左右されない数少ない夏の楽しみは、
近所の「マツイ商店」まで、父に連れられての夜の買い物だった。
夜と言ってもせいぜい21〜22時くらいに、
清涼飲料水やアイスを買うだけだったが、
コンビニのない時代のお店としては格段の深夜営業である。

 

日頃は許されなかった「子どもの夜歩き&夜更かし」が、
大人の世界に半歩足を踏み入れた気分になって、
夏休みで唯一の楽しい想い出として心に残っている。

 

おかげで「夜更かしは大人の証し」という構図が刷り込まれ、
以来数十年、夜型という種族のままである。

 

冷製マヨパスタ(2人分)

 

きゅうり 2本(粗おろし)
とうもろこし 1本(ゆでてから包丁でこそげる)
ゆで卵 2個(刻む)
アボカド 1個(刻む)
ツナ缶 1缶

 

パスタ 200g(カッペリーニ250gもしくはそうめんでも可)

 

オリーブオイル 少々
レモン汁 少々
マヨネーズ 大さじ6+大さじ2
塩 少々
白こしょう 少々

 

  1. ゆでたり刻んだりと素材の準備をして、マヨネーズ大さじ6と白こしょうと混ぜ合わせておく。
  2. パスタがゆで上がったらざるに空け、流水で粗熱を取ったのち、氷水に浸して冷やしてから水気を切る。
  3. 2つの皿に麺を盛り、マヨネーズ各大さじ1と塩、オリーブオイル、レモン汁、白こしょうで和え、1を半量ずつ載せる。

 

大人になった今、夏休みは心から好きである。
もっとも、正確に言うと好きなのは休みだけで、
夏そのものはどこにも出掛けたくないほど嫌いなので、
仮に休みを取ったとしても、家に引きこもっているだけだろう。

 

夏休みと言えば、先月に”人間アーチ”をくぐって
正式に我が社を卒業された「よんのじ」さんは、
きっと今頃長い夏休みのまっただ中。
ここはもう見ていないかもしれませんが、
空き部屋が出来てしまった”コピペ荘”のリフォームを検討中ですので、
それまでは今しばらく、サイト放置の失礼をご容赦ください
(以上、業務連絡でした)。