第37の皿 コンソメの素を刻んで、レタスとベーコンの蒸し煮

当連載でよく登場する「コンソメの素」は、個包装のキューブタイプを使っている。
便利なので多用しているが、固めてあるがゆえに、
鍋の中でなかなか溶けないのが唯一の難点である。

 

それなら、最初から顆粒タイプを買えばよいのだが、
キューブはどの店でも特売対象品。
顆粒よりも安いので、どうしてもこちらを選んでしまうのだ。

 

また、レシピの方もキューブの数で記録しているから、
キューブなら個数分を放り込むだけで済むところを、
顆粒だといちいち量らねばならず、それも面倒である。

 

なので、早く溶かしたい料理には、キューブを刻んで顆粒状にしてから使っている。
硬いキューブに包丁を立てるのは大変危険に見えるが、
ちょっとしたコツを掴んでからは、簡単に刻めるようになった。

 

そのコツとは、「包丁の先端をまな板に付けたまま、絶対に離さないこと」。
つまり、包丁を裁断機のように使って、刃の根元でキューブを刻むのだ。
刃をキューブの角に合わせたら、柄を下向きに押すだけ。
これで、硬いキューブにサックリと刃が入る。
力を入れることなく、あっという間に粉々にできるのである。

 

刻んだコンソメの素は、たとえばこんな料理にも。

 

レタスとベーコンの蒸し煮

 

レタス 1玉(千切る)
ベーコン 4枚(短冊切り)
しめじ 1パック

 

コンソメの素 1個(刻む)
白ワイン 大さじ1
黒こしょう 少々

 

  1. 鍋にレタスを千切り入れ、刻んだコンソメの素とベーコン、しめじを載せ、白ワインを振り掛ける。
  2. ふたをして中火にかけ、ふつふつしてきたら弱火に落とし、蒸し煮にする。
  3. 器に盛り、黒こしょうを振り掛ける。

 

レタス自らが持つ水分で、水を入れてないのにスープ煮のようになる。
おかずにもよく、パスタの具としてもよい。
さらに水とコンソメの素を足して、スープとしていただく手もあり、
その場合は水300〜400ccにつき、キューブ1個が目安である。

 

刃を当てると変色するレタスは、手で千切る。
つまりこの料理は、主菜に包丁を使わず、調味料に包丁を使うレシピなのである。