Sの日々

また新しい年が始まってしまいました。
2016年、平成28年、申年です。
新年早々、ちょっとした書類に日付を記入する時に既に間違ってしまいました。
みなさんも、気をつけてください。
ちなみに昭和だと91年、大正だと105年、明治だと149年だそうです。

 

わたしが学生の頃、バイト先なんかに出す
市販の手書きの履歴書の生年月日の欄には
まだM・T・Sのアルファベットが並んでいて、
該当するいずれかに○をつけてから自分の誕生日を書き入れていました。
もちろん平成のHはまだありませんでした。
ちなみにMは明治、Tは大正、Sは昭和の頭文字です。
明治生まれの人がものすごくお年寄りに見えたように、
いつかはS・H・○、になって、
昭和生まれのわたしたちがものすごくお年寄りになってしまうのでしょう。

 

年末年始は寝正月を決め込み、テレビばかりを見て過ごしました。
平成も27年が終わろうとする「紅白歌合戦」のオープニングが郷ひろみで、
レベッカが“フレンズ”を歌い、
トリでマッチこと近藤真彦が“ギンギラギンにさりげなく”を
松田聖子が“赤いスイートピー”を歌うなんて、
黒柳徹子が司会をするなんて、どこの「ザ・ベストテン」でしょうか。
もういっそ久米宏も呼べばよかったのに。
ちなみに初登場で話題を呼んだ星野源は、
“ルビーの指環”を売っていた、いや歌っていた頃の寺尾聰と
同じくらいの年齢だそうです。
『正月は田舎になんか帰らない、友だちと東京で過ごすから』、
と親からの電話(もちろん携帯電話ではありません)に生意気に答えていた、
昭和60年代のわたしに、デロリアンに乗って行って、
平成27年の紅白のことを教えてやりたい。きっと信じないと思います。

 

そして食っちゃ寝ばかりだった、正月休み最後の日、
『このままだらだらしていては明日から出社できない、
もう電車にも乗れないかもしれない』、と、重い腰をあげて外出し、
フォースを覚醒させるべく映画館に行きました。
そうです、SはSでも、「STAR WARS」を観てきました。
1977年、今から39年前に公開されたいわゆるエピソード4は、
今回以上に大きな話題になり、
公開時に家族で映画館に観に行きました。そういう世代です。
しかし、今ひとつその世界観にはハマりきれず、
STAR WARSあるあるのようなものは語れません。
男の子のもの、という印象が強いです。
でも、ほぼ40年の時を経た2016年、
スクリーンにハン・ソロとレイア姫が登場した時の
“待ってました感”には、胸が熱くなりました。
これも40年前のわたしに、デロリアンに乗って行って………以下略。

 

昭和はよかった、とばかり言っている懐古趣味にはなりたくないですが、
Sである昭和は、やはり長かった分、強く熱く、
今でも残るコンテンツを多く生み出すことができたのだと思います。
時代、と言ってしまえばそれまでですが。

 

これまではずっと実家に帰省していましたが、
この正月休みは、10年以上ぶりに東京で過ごしました。
昨年、主人の母を見送ったことで、
わたしたち夫婦にはどちらも両親がいなくなりました。
そして子どももいないので、ひっそりと、それでも穏やかに新年を迎えました。
これからこんな日々が続いていくのでしょうか。
Hの次のアルファベットになっても続いていくのでしょうか。
しかし普段は芸能ニュースなどにあまり食いつかない主人が
新年早々ゲス&ベッキーの件に興味を示し、
「あのLINEはどうやって流出したんだ」と、尋ねてきました。
何かやましいことでもあるんでしょうか。
Hの次のアルファベットまで続かないかもしれません。

 

今年もよろしくお願いします。さまざまな意味で、ドSで行きます。