本屋の日々

本を買う。
頑張って読んではいるものの、買うペースの方が断然速く
会社のデスクや部屋のベッドサイドにじわじわと積み上がっていて、
ただでさえ片づけられない女なのに、何か余計に面倒くさいことになっている。
すぐに読みもしない本を次々と買う理由、
それは本屋のブックカバー。

 

散歩で出かけた吉祥寺で、
打ち合わせで降りた赤坂見附で、
スカイツリーの下の商店街で、
那覇のショッピングセンターで、
帰省した実家で、
夏休みの奈良で、
書店を探して入り、とにかく何か買う。何か買いたい。
ブックカバーかけてほしいから。
たとえ話題の本や好きな作家の新刊がなくても、
気になる文庫の一冊や二冊は必ずあるから、買う本には困らない。
だから昼休みに会社のそばのタレントがよくサイン会をする書店に寄っても、
帰宅途中に自宅の最寄り駅にある沿線では大手の店を一周しても、
気になるタイトルをなんとなくチェックするだけ。
二度と手に入らなそうな本でも見つからない限り、レジには行かない。
それらの店のブックカバーならもう山ほどあるから。
チェックだけしておいて、
頭の中の「この次どこかの本屋で買うリスト」にメモしておく。

 

iPad登場で世の中電子書籍ばっかりになったらどうしよう。
既にいわゆる駅前書店的な小さな本屋も少なくなってるし。
それにしても何で本屋のブックカバーの紙は茶紙ばっかりなんでしょうか。
やっぱり経費の関係なんでしょうね。
それだけにたまに4色刷りだったり、
イラストが書いてあったりする個性的なカバーに出会うと、
レアものゲット!な感じがしてひそかに気分があがります。
反対に本屋さんオリジナルカバーでなかったりすると、結構がっかりします。
それが買わなくてもいい本をカバーほしさに無理矢理買った時だったりすると、
その場で返品したくなるぐらいに。

 

同じような感覚で、今は無きパスネット(パスモ導入以前に流通していた地下鉄や私鉄に乗るためのプリペイドカードです、念のため)を
集めていたこともあります。
見たことのないデザインのパスネットほしさに、
全く乗る用のない北総鉄道の駅に出かけたこともありました。

 

本、なんてその気になればアマゾンでいくらでも手に入ります。
いながらにして何でも手に入る時代だからこそ、
「出かけて、買う」に燃えるのかもしれません。
ちょっとした思い出とともに記憶の中にも積み上がっていくし。

 

あまり共感されないかもしれませんが、
そんな感じでうろうろしながら日々のあれこれをまわしています。

 

集めている、というか買わずにはいられないものは他にもあります。
次回はその話をします。させてください。