メガネの日々

もう口にするのも飽きましたが…、寒いです。
いつもの年より寒いでしょう、2012年。
そんなことないですか。年のせいですか。代謝が悪くなってるからですか。
しかしヒート何やら、ハイテク何やらの新素材のおかげで、
電車の中や、会社の中は、着こんでいると汗をかくぐらいの時も。
エコだの節電だのはどうなっているのか、とも思えます。

 

「うなぎと梅干し」に代表される、食べ物の食べ合わせがあるように、
着る物にも着合わせがあります。
化学繊維同士、相性の悪いコーディネートをしていると、
一日中パチパチと衣類がまとわりついて不快なことこの上ない。
連日の注意報が出ていた都内で、
ただでさえ潤いの失われがちな乾燥人間の自分としては、
エレベーターの行き先表示を押してはパチッ、
シュレッダーをかけに行ってはピリッ、
デザイナーからカンプを受け取ってはギエッ。
至るところにトラップあり、わかってはいるのに日に何度も敗北感を味わっています。
静電気の恐怖、髪もパサパサだし、肌は言わずもがな。
いっそ握っているだけでスマホの充電でもできるくらい蓄電されていれば
我慢もできるのに、とも思います。

 

連続していた乾燥注意報を解除したのは、初雪でした。
かさかさカラカラから、今度はべちゃべちゃツルツルです。
「湿気はいいけど、凍結はねー」といずれにせよ文句ばっかりです。
豪雪地帯から見れば、都内の雪なんて、吉幾三とレミオロメンぐらいの差があります。
どんな差かはわかりませんが。
申し訳ないぐらい大騒ぎしているのはわかっています。

 

うっすらと積もった雪道をへっぴり腰で歩き、ようやく屋内や地下道にもぐり込むと、
今度はメガネが曇ります。
メガネ男子とか、メガネ萌えとか、そこそこ盛り上がっていますが、
メガネ族は、常に曇りと闘っています。キレイになるメガネ拭きを探しています。
あとかけたままテレビ見ながら寝落ちして、フレームが曲がってしまうこと。
たまの外出にコンタクトを入れたら、慣れなくて次の日充血とか、
自分の顔を久しぶりにコンタクト越しに見た時の違和感とか。
そんなものとも闘っています。

 

ほぼ6年ぶりぐらいにメガネを新調しました。
年季が入り過ぎてぼろぼろのメガネでしたが、逆に愛着もあり満足していました。
しかし度数も合わないような気もしてきたし、ものは試し、と
韓流タレントがCMをしているメガネ屋さんで新しいのを作りました。
初めて新しいメガネをかけて出社しようとした月曜日、
貧乏性で「やっぱり前のメガネかけて行こう」とケースから取り出したら、
なぜかフレームが割れて、レンズがはずれていました。
もうかけられなくなっていたんです。
検眼しても度数も同じだった新しいメガネに拗ねたんでしょうか。
それとも使命を全うしたと自ら去っていったんでしょうか。
どんなに乱暴に扱っても使用不可能になることなんてなかったのに。
主人公の身を守って砕け散るRPGのアイテムみたいだ、とちょっとした感慨が。
個人的に激動だった、この6年ぐらいをいっしょに見てきたわけですから。

 

新しいメガネは何を見せてくれるんでしょうか。
気持ちが曇らないような、少しは穏やかな日々を希望します。
ちなみに、メガネ拭きは小林製薬の「メガネクリーナ ふきふき」がお薦めです。