カウントダウンの日々

先日、自宅の最寄り駅に降り立ったら、

改札を出たところに見馴れぬオブジェができていました。

ラグビーボールをかたどったそのオブジェには

「ラグビーワールドカップ2019™ 開催まであと277日」と記されていて、

日にちの部分は数字がカウントダウンされていく仕様になっていました。

私が住んでいる街にはトップリーグの強豪、

“東芝ブレイブルーパス”と“サントリーサンゴリアス”があり、

2019に向けて「ラグビーのまち 府中」として

さまざまな活動をしていくようです。

ルールもよくわからないし、さして興味のないわたしのようなものでも、

住民だけに刷り込まれており、既にとある試合のチケットを入手しています。

来年は桜のジャージを着て、

どこかのスタジアムで声を張り上げていることでしょう。

さすが年季の入ったミーハーです、我ながら。

 

そしてどこだかはわからないですが、

「2020年の東京オリンピックまであと何日」というカウントダウンボードも

日本中のどこかにあるのでしょう。おそらく至るところにあるのでしょう。

 

思えば昭和の子どもたちを震え上がらせた

「1999年7の月に恐怖の大王が降ってくる」という

“ノストラダムスの大予言”の当時から、あらゆることに期限という名の、

ゴールやらスタートやらを設けて生きてきました。

「1999年にはもうおばさんになっているからきっと楽しいことなんてない。

だから世界が終わってもかまわない」、と思っていた愚かで残酷な子どもの頃。

あれから何年もたち、得体の知れない恐怖の大王は降ってはきませんでしたが、

世界中でさまざまな自然災害や人的災害があり、

わたしもおばさんになって久しく、まあそれでもそこそこの楽しいことと、

思いがけないしんどいことを繰り返しながら暮らしています。

 

そして先月このブログで「太陽の塔」について触れたら、

2025年の大阪万博の開催までもが決まってしまいました。

もはやわたしがブログで取り上げたから招致できた、

と言っても過言ではありませんが、

また2025年に向けて、新たなカウントダウンが始まりました。

昭和の、国を挙げての二大イベントの軌跡を繰り返すことが、

平成の次に来る世にふさわしいかどうかはさておき、

おそらく人生で2度、

大阪万博に参加できることは素直に喜ばしいことだとは思っています。

しかし7年後というのは、

この年齢になるとなかなか体調的にもリスクのありそうな期間です。

折しも、手元には平成最後の健康診断の結果が。

あちこち調子が悪くて、人生すらもカウントダウンが始まるのかと覚悟していたら、

持病以外には特に問題もなく、

ということは毎日の不調はただの加齢や劣化であるということ。

素直に健康を喜べばいいのに、ほんの少しがっかりしました。現金なものです。

 

時は師走。

平成最後の年越しのカウントダウンもやってくるし、

これから何度も平成最後という枕詞を耳にすることになるでしょう。

まあ、思えば生きていくということは、

あちらへ行くまでのカウントダウンに他なりません。

 

最後に、

ノストラダムスの大予言は当たらなかったようですが、わたしもひとつ予言を。

平成の次の元号の最初の文字は、

アルファベットの「N」からはじまると思います。

明治がM、大正がT、昭和がS、平成がH、

それらと被らないための消去法です。

 

平成という時代そのものもカウントダウンに入りました。

どうぞみなさま、よいお年を。よい平成を。

それにしてもなんですか、高輪ゲートウェイって。