音楽の回

夏!という感じの陽気でもなく
なんとなくジメっとした毎日ですね。

 

夜中にサッカーを観ながら、
スローでプレイバックされる映像での激しい取っ組み合いが、
ケンカしてるみたいなのでおののいています。

 

母がネイマールをベッカム以来のイケメンが現れたと
はしゃいでおりました。ケガは本当に残念です……。

 

さて。

 

母はお世辞にも歌が上手いとはいえないのですが、
わたしにも確実にそれは遺伝しており、
ふと思いつきで『ありのままで』を2人で歌おうとしたとき、
もうどっちも音どこー!?エルサどこー!?みたいな状態になったので
ありのままに歌うことは早々にあきらめました。
歌は聴くに限ります。

 

では父はどうかと言うと、あまりその歌声を聴いたことがないのですが、
いとこの結婚式で父親たちの兄弟が歌をいとこ夫婦にプレゼントする、
というコーナーがあり、そこで『嫁に来ないか』を
父親たち兄弟で歌っていました。

 

父親たちによる『嫁にこないか』の歌に、
席に座っていたはずの嫁(=母親たち)が
父親たちのところへ嫁にいく(=駆けつける)という
可愛い茶番もありましたが、赤ら顔の父親たちの隣で
はにかむお嫁さんたちの姿はキュートで、とても素敵でした。

 

歌は、スナックのカラオケで聞くような、
お風呂で何の気なしに歌うような感じだったので、
上手いも下手もなかったのですが。

(嫁に来ないか、で画像検索したところ、
同名のBL漫画がヒットしまして、時代だなと思いました。)

 

最近はカラオケルームに行っても
DVDを観て絶叫するという(防音)目的が多く、
とんと歌わなくなりましたが、
ちあきなおみの『喝采』でしたらいつでもレリゴーですので、
ぜひお誘いください。

 

好きな音楽の趣味は年によって変わるのだと思うのですが、
わたしは自分が発掘したりするほど
音楽に対して熱意があるわけではないので、
大人になってからはもっぱら、母親が好きだと言った
井上陽水やちあきなおみを好きになりました。

 

歌謡曲全般が好きなのかと言われるとそうではなく、
歌えるのはちあきなおみだけです。

 

井上陽水は、母親がテープをたくさん持っていて、
よく家で聞いていました。
それにテレビでもよく観ていて、
かなり自然な流れで好きになりました。

 

大学生の頃、いわゆる「フェス」というものに憧れ、
血迷って1人で野外フェスに行ったことも、
大雨のなか野外フェスに行って呆然としたこともありますが、
今となってはもう二度とできないと思います。

 

FUJI ROCK FESTIVAL、通称フジロックは、
大学生なら一度は憧れる野外フェスでしょう。
最初で最後のフジロックへ行ったとき、わたしは会場まで1人で行かねばならず、
わいわい楽しそうな声が響くバスの中で、身を縮めて座っていました。
外は荒天。大雨でした。

 

会場は荒れていました。
至る所に泥の水たまりができ、雨が小さな川となって流れています。

 

わたしは途方に暮れました。
なんで来てしまったのだろうと。
家で本を読んでいるべきだった。来るべきではなかった。
そう強く後悔しました。
ポンチョやサンダルで雨対策はしてきましたが、
悪天候のフェスが初めてだったので、心が折れそうでした。

 

一緒に行く予定だった彼が夜にならないと来られなかったため、
1人でこの大雨と泥と孤独と戦わねばなりませんでした。

 

雨の野外フェスの一番つらいところは、
足元の悪さよりも、座れないことです。

 

このとき事前にネットで情報収集して得た
「フェスに行く人たちはみんな優しい」という言葉に惑わされ、
大雨のなか、誰か折りたたみ式のイスを貸してくれないものかと周りを見回しましたが、
そんな人は誰もいませんでした。

 

野外フェスに1人で行く猛者がどれほどいるのかわかりませんが、
今のようにSNSが必須ではなかった頃は、
木に引っかかったままゆらゆらしている風船のように、
なんともいえない浮遊した孤独を感じたものでした。

 

昼からじきに夜になり、小雨になってきて、
そのとき環境系?というのでしょうか、
歌のないビヨンビヨンビヨヨーンみたいな旋律を聴きながら
宇宙の広さについて思いを馳せたのが懐かしいです。

 

フェスはもう無理ですが、
海外の夏によくやる、クラシックの野外コンサートに
いつか行ってみたいなぁと思いつつ、
アイスで涼をとる今日この頃です。

 

みなさんは何味がお好みでしょうか。
バニラアイスは偉大です。