謹賀新パーラーの回

みなさま、あけましておめでとうございます。
A HEBI NEW YEAR!にょろ~にょろにょろ~!

年賀状をいただいたみなさま、ありがとうございました。
この場を借りて、厚くお礼申し上げます。

 

わたしからの返事は寒中忘れた頃に届・・・かないと思います。
不義理で申し訳ないことです。

 

さて、2013年も幕を開けました。
旧年中はマヤ暦に踊らされて少しデスクの上を掃除などもしてしまいましたが、
結局滅びずに地球続行ということで、わたしのデスクも平和な日常を取り戻しました。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

「お正月」となると金銭感覚も鈍り大盤振る舞いしたくなるようで、
普段なら絶対手を出さないようなやけに高価な食物を
「縁起物」「初物」だと笑いながら豪快に買いもすれば、
新春セール売り場の高揚感と「30,000円→18,900円」を安いと思わされる
デパートの術中にハマり、また値下がったタグを見つめすぎて目がぼやけたのか、
「ハヤシライス3,100円」でも食べようというものです。

 

そう。

 

生まれて初めて資生堂パーラーで自分のお金で「ハヤシライス3,100円」をいただきました。

 

はーっはっはっはっはっは、そんなもの「高価」のうちに入らないよチミ、
という豪放磊落なお方がいらっしゃいましたら、今度是非ランチをご一緒させてください。
あなたのお財布と・・・今宵一夜・・・。

 

はい。
はたして、「ハヤシライス3,100円」はおいしいのか?

 

一緒に食べた姉の一言。

 

「そんなにハヤシライスを食べたことがないからおいしいのかよくわかんない」

 

言い得て妙!!!!!
そうなんですよね~ハヤシライスってこの前いつ食べたっけ?
え、高校生以来?給食?うそ?ってくらいの頻度でしか
お目見目しないタイプの食べ物なんですビューティー的に。

 

なので正直美味しいのかどうか・・・そもそも
「ハヤシライス」が「カレーライス」よりおいしいのかどうか問題も、わたし内では解決していない!

悶々とそして黙々とスプーンを口に運びながら、

 

妹「・・・うん、でも、おいしくない?」
姉「うん、なんかおいしいかも」
妹「ね、そうだよね、なんかおいしいよね」
姉「おいしいおいしい!」

 

という急激な会話の流れで「ハヤシライス3,100円」はおいしいという結論で
ファイナルアンサーいたしました。

 

一流店の常として、「付け合せさえも・・・!」という特徴があります。
ハヤシライスについてきた小皿の付け合せがまたおいしくてねぇ。
みかんの缶詰のみかんもあって、姉と壮絶なみかんの取り合いを繰り広げました。
が、そこは優しく大人な妹が姉に譲るというほっこりエピソードで完。

 

そして、姉が頼んだ「オムライス2,400円」もまた、おいしかったです。
資生堂パーラーのオムライスは、卵の3D感と言うのか王様感というか、
チキンライスをその圧倒的な包容力で包んでいる頼れる男感に感動すら覚えました。
まるでアンドレのよう・・・!
あとね、一つだけ言えるのは、レプリカみたい(笑)。

 

なんでしょう。
そのオムライスはあまりにも卵が肉厚で完璧な形状を保っており、
そこに1ミリの誤謬なども見当たらないため、触れることも許されないような禁忌の雰囲気。
だから現実感が薄いのです。
そこに圧倒的な存在感で存在しているのにもかかわらず、
白いお皿に「みんなのあこがれのおむらいす」として
結晶化され形状記憶され投影された夢だとしか思えず、
どうしてもそれをリアルオムライスとして感じられない、そんなオムライスでした。

 

・・・ペロッと完食いたしましたがね!!!!!!!

 

正月三が日の資生堂パーラーには、
「ハヤシライス3,100円」にもびくともしなそうな紳士淑女が静かに談笑していました。
値段を確認しないでお店に入れるような階層の方たちですかね。

 

わたしと姉も、暮れていく銀座の一角で他愛のない話などをして大笑いし、
お会計にときに「んぐ・・・・・・」と小さく喉を鳴らして店を後にしました。

心なしか、大通りに吹きすさぶ風が冷たかったです。