母の母の回

今月のビューティー的宝塚ニュース!

 

舞羽美海退団発表・・・・・・!!!!!!

 

ちょっとちょっとどうなってるんですかこれ。
先月の更新で雪組トップ音月桂が退団を発表してから1ヶ月半。
相手役のみみまでも!!!!!!

 

なぜだー!!!!!!!なぜみんなやめてしまうんだあああああ

 

今年中に月・宙・雪三組のトップコンビが退団。
来年は99周年。再来年の100周年に向けて確実になにか始まってるよね。

 

ひとつの時代が終わっていく。
それを「退団」という節目に実感するのがヅカオタなわけです。
だからもはや夏は暑いとか冬は寒いとかそんなの関係ない。
劇場の中はいつも熱気にあふれてヅカオタの脳内は沸騰気味。

 

先日、ジョン=カサヴェテスの『フェイシズ』という映画を観たんですが、
ちっちゃい映画館でかかっていたせいもあるのか、客層があまりにも男性でカルチャーショック。
っていうかトイレに男性の列ができていてカルチャーショック。

 

宝塚に行き過ぎて感覚がマヒしてますね☆
まぁ・・・カサヴェテスですからね。
男性のみなさんに混じって乙女なわたしが観るわけですよ。

 

わたしの目の前に座った某男性(仮にXとします)の体が大きくて
その人の頭とスクリーンがかぶりそうでヒヤヒヤしていたところに、
わたしの隣の席の某初老男性(仮にZとします)がずっと指先で
ナイロンの鞄をこすってる音が聞こえていて、予告が終わってもずっとこすっていて、
・・・始まってるのに?映画もう始まってるのに?しかも大きく音が入るところで
こする音も高鳴る、みたいな妙なコラボとかし始めるのヤメテーーーーと思っていたのもつかの間、
前列のXの左隣の某長身ヒッピー系男性(仮にYとします)が、なぜか前のめりで鑑賞。
映画で前のめりって意味がわからなくて、前のめると頭がかぶって
真後ろのZ翁はさぞ迷惑だろうと内心してやったりと思っていたのですが、
Z翁は鞄こすってるからあんまり迷惑そうじゃなさそうで目論見は外れました。
しかし代わりに巨人Xがむしろ前のめりヒッピーYの行動を気にしはじめ、
頻繁に「オレ気になって集中できないんだけどアピール」として
座り直したりわざと足を投げ出したり姿勢をピーンとなおしたりするもんだから
結果的に巨人Xの頭とスクリーンがおっかぶったわたしがいちばん見えにくくなり
XYZ三人の様子とフェイシズの四方向に意識は分散しつつ集中していたので
ものすごく疲れました。

 

でもフェイシズは、とてもおもしろかった。

 

最後のシーンに大階段が出てきて、非常に効果的に演出されているので
宝塚が好きな人にはぜひ観てほしいです(笑)

 

よく映画監督には「ミューズ」という存在がいますよね。
撮りたい、描きたい、表現したいと思わせる女優、
インスピレーションを与えてくれる女神。
ジョン・カサヴェテスにとってのミューズはジーナ・ローランズ。奥さんです。

 

壮壮!余談ですがいやむしろ本題ですが、
わたしの母親はちょっとジーナ・ローランズを彷彿とさせるところがあり、
映画を観ているときどうしても母親に見えてしまう瞬間が
波のように寄せては引いてとても・・・他人事とは思えませんでした。

わたしは母から母の母親の話を聞くのが好きです。

 

最近は宝塚のことばっかりしゃべっているわたしたち母娘ですが、
母の記憶のなかでは、母の母親もどうやら
大昔の宝塚スターの誰かのプロマイドを持っていたらしく、
それが元月組トップスターの内重のぼるさんではないないかと記憶を照合した母は、
内重のぼるさん主演の退団公演『霧深きエルベのほとり』が観たいとわたしに言ってきて、
そ、それはさすがにビデオはないんじゃないかなぁ・・・と控えめに申し出たのですが
華麗にスルーされタカラジェンヌばりにキラッキラしたピュアアイズで「ね?」と念押しされたので、
探しました。
が、やはりビデオはなく、当時のパンフレットがあったのでそれをヤフオクで落札。

 

当時、母の母親は、娘である母にこれが宝塚のスターさんよ、とも何も言わず、
母にプロマイドを見せることもなかったので、
もちろん母は宝塚へ連れて行ってもらうこともなかったようですが、
時を経て、母の娘であるわたしが母を連れて東京宝塚劇場に行き、
そこで初めて宝塚を観て二人で感動したということに、
母の母親との不思議な縁を感じずにはいられませんでした。

 

母の話の中にしか出てこない、母の母親。

 

『霧深きエルベのほとり』のパンフレットを母とながめながら、
A4サイズの内重のぼるさんが大きく微笑みかけてきて
それがまるで、母の母親の笑顔のように思えて懐かしさすら感じました。

 

当たり前のことなのに、母にも娘という時代があったのだと思い、
なんだか信じられない気持ちになりました。
生まれたときにはもう、母は母としてわたしの目の前にいたので。
だから昔の母の写真を見るのはちょっとドキドキします。
いつだったか、押入れから、母がなにかの折に表彰されたときの賞状がでてきて、
それが旧姓だったので一瞬本気で驚きました。
そのあと、会社の宴会芸を映した写真に
鼻めがねをかけた若き日の父の姿があったので二度驚きました。

 

母になる前の母は、いったいどんな感じだったのだろう。

 

ひとつの情報として、
母は陸上部で痩せていたと言い張っていますが今やムーミンママなので説得力なし☆
ですがわたしもおでん君と言われているので、母のことは言えないです。

 

キャラクター母娘・・・!

 

そしてわたしが母と初めて観た宝塚の舞台、
『誰がために鐘は鳴る』で主演されたトップコンビ大空祐飛さんと野々すみ花さんが、
先日7月1日付けで宝塚を退団し、夢の世界から卒業していきました。

 

人々のなかに記憶として時間を超えて残りつづける夢。
夢はいつか覚めてしまうものですが、
覚めるからこそ、そのかけがえのなさが人の心を揺さぶる。

 

ラストデイ(東京公演千秋楽)で泣きすぎて目のあたりが重いまま
現実の重力に引きずられて戻ってきましたが、
しばらくは雨の中で放心していました。

 

だから足取りが重苦しいのは、
この間たこ焼きを食べすぎたせいでは全然ないんです☆

 

まぁそのあとにロールケーキもペロッといただきましたがね!