引っ越した回

新しいビルに引っ越して、装いもあらたになりました。
これだけ大規模で様変わりする引っ越しは初めてだったかもしれません。

 

引っ越しのときに必ず出会う「捨てるもの」「とっておくもの」。
でも、ここまではいい。

 

「どうしたらいいかわからないもの」が出てくると非常に厄介です。
わたしの場合、本は捨てられないので問題にならないのですが、
だれかからもらった人形のお土産だとか、
もう会社をやめてしまった人から渡された思い出の品だとか、
同期で旅行に行った先で作った素焼きのコップ(重)だとかは大問題です。

 

思い入れがあると言えば聞こえはいいですが、
別に振り返ってどうするのでもないわけで、
引っ越しで大量に発掘された「どうしたらいいかわからないもの」たちを
とりあえずデスクに並べてみて思うことは「捨てたい…」でした。

 

人からもらったものを大切にとっておくのは
もちろん、素晴らしいことです。
わたしだって人並みの感情はあります。
あげたお土産を目の前でゴミ箱に捨てられたら傷つくでしょう。
でも何年も前にあげたものはもう思い出せません。
そう、あげた当人は忘れているの法則。
え…忘れていますよね!?(だれかに確認)

 

なにかの海外旅行のお土産としてもらった小物たちは、
おしゃれ人が飾ればおしゃれイアウトの一部になりますが、
そのテのレイアウト力のないわたしなどには猫に小判です。
でも自分から「捨てる」のはあまりに能動的すぎて、
後ろめたさ君がつきまといます…。
後ろめたさ君「え、それ捨てちゃうの…?」
わたし「なにその顔」
後ろめたさ君「いや別に…」
わたし「なんでもないならその後ろめたそうな顔やめて」
後ろめたさ君「うんでもせっかくもらったものだから…」
わたし「じゃああなたの家に持って帰ってよ」
後ろめたさ君「ひどい。君にあげたものなのに」
わたし「あーっ!もう!!」
だれか問答無用!御免!!と言いながらゴミ箱につっこんでくれたら楽なのに。
そんな戯言が頭をかすめましたが
断捨離侍は一向に現れる気配がないので、
えいや!
と捨て…られたら良かったのですが、無理でした。
結果、開かずのダンボールが足元に増えました。
後ろめたさ君のばか…。
断捨離侍のあほんだら…。
杉作J太郎のひとでなし…。

なんと、その次に出会ったのは「賞味期限不明の食べ物」です。
あれ、これはいついただいたお菓子かしら…?
すてきな奥さんを気取って缶の底面を見ると2003という数字が。
え、ちょ、10年以上も前に…?
いやまだ入社して10年は経っていないはず…?
とりあえず家に持ち帰り、恐る恐る開けてみましたが、
何の問題もなさそうだったので、ぺろり。

 

ぺろりさんの出てくる暇なく完食いたしました。
そもそも缶は密封されていたし、ナッツ系だったし無問題です。
わたしのお腹はそんなにヤワじゃないのです。
賞味期限切れのものは風味が落ちるのであまりおすすめはしませんが、
人はいやいやこれさはすがに…と思っていることも、
やってみると案外できちゃうものなのです。(謎の格言)

 

こうして、さまざまな思い出たちに足を引っ張られながら荷造りも終了。
新品のデスクがきれいだったのもつかの間、
もう雑然としはじめたことに自分でおののきつつ、
また新しい思い出が増えていくのが楽しみだったりする今日この頃です。

 

あっ、みなさまのお土産はけっして無駄にはしませんので
積極的にわたしに分けてくださいね☆