夏が来た回

リオオリンピックが始まっていますね。
わたしのイチオシは「吊り輪」です。
自分の筋肉だけで自分の体重を支えて水平になるのがやばいです。
ものすごいです。

あと、やっぱり内山選手のワキに注目してしまいます。
色白だから余計にそこに目がいってしまうんです。
金メダルおめでとうございます。

 

さて、最近、このオリンピックでお休み中なのですが、
朝ずっとあるラジオを聴いていました。
その名も「夏休み子ども科学電話相談」。

 

Twitterなどで去年ツイートを見かけていて、
なんだか面白そうだなぁと思っていたので
今年初めてチャンネルを合わせてみました。
朝、通勤電車の中で聴くとあまりに面白くて
本を読む手が止まってしまい、悩ましい状態です。

 

子どもたちの素朴な疑問・質問にその分野の専門家が答えるという、
しごく単純なラジオ番組なのですが、これがなかなか奥深い。

 

子どもたちの質問の多くは、
大人たちが考えつかないものなのです。

 

「風はどこから吹いてくるのですか?」

 

「どこからが空なのですか?」

 

「人間はサルだったって本当ですか?」

 

もちろん、誰しもが一度は考えることかもしれません。
でも、私たちは検索して答えを見つけてしまったり、
日々の忙しさによって疑問に思ったことさえ忘れてしまう。

 

子どもたちはちがうんですね。
「なんでだろう、なぜそうなるの」という気持ちをいつもホットに持っていられる。
それは「好奇心」ということだと思うのですが、
子どもたちの観察力は本当にすごいんです。
わからないことをわからないからといって拒否するのではなく、
それをまず心に受け入れるんですね。
目で見て、手で触れて、鼻で嗅いでみる。
地面はずっと近くて、自然はすぐそばにあるのです。
そのことに、大人である私たちが気づかされる。
私たちが生きているのは、地球の上で、
人間だけではない動物や植物やあらゆる生物がいて、
たくさんの命が、そこに息づいているのだと。

 

ラジオなので、声と声のやりとりなんですが、
子どもたちの白玉のように柔らかな声が耳にくすぐったいです。
子どもたちに一生懸命に説明する先生たちの声も、
同じように優しくて、すごく楽しそう。
先生たちはプロフェッショナルなので、
子どもたちの質問には必ず、答えてくれます。
でも、「それはわかっていないんだ」とか
「僕も不思議に思っているんだよ」とか、
解明できていないことや諸説あることは
素直にそれを認めて、教えてくれるのです。
あぁ先生も子どもだったのだなぁ、と感じる瞬間です。

 

「ちょっと言うてみて、ヘモグロビン」
「ヘモグ…」
「ヘ モ グ ロ ビ ン」
「ヘモグロビンー!」

 

実際の場面ではヘモグロビンではありませんでしたが、
子どもに現象や物質の呼称を復唱させようとする先生がいて面白いです。

 

大人になったとしても、わからないことはある。
研究し続けても、まだ到達できないこともある。
それでも、「なんでだろう、なぜそうなるの」という気持ちで
あきらめずに答えにアプローチしていくこと、
それをできる人だけが、子どもたちの心に答えることができる。

 

大人も、「好奇心」がすり減っていないか、
感性のみずみずしさを試されているのですね。

 

“大きすぎるおともだち”であるわたしはもう電話をかけられませんが、
もし子どもだったら…

 

「タイムマシンは完成されるのでしょうか?」

 

という質問をしてみたいです。
先生、どうかよろしくお願いします。